7月26日(日)、鹿沼市立図書館夏休み親子事業として「夏休み史跡めぐり」を開催しました。
午前9時図書館に集合した参加者は15人の親子。

視聴覚室であいさつ・説明を受けた後、早速歩いて今日の目的地の千手山へ向かいます。
今回の案内は、鹿沼学舎事務局長の福田純一が務めます。
ところで、千手山公園の入り口にあるこの石碑、なんて書いてあるかわかりますか?

「紫雲山(しうんざん)千手くはんをん道(かんのん道)」です
昔は上材木町の宝蔵寺の近くに立っていました。
石段を上がると、仁王門が見えてきました。


仁王門は享保17年(1732・今から283年前)に作られました。
表側には仁王像が祭られています。
天井には傷んでいますが竜の絵が描かれています。
裏側には天部の像があります。

仁王門をくぐると次は本堂(千手観音堂)です。

本堂は江戸時代の初めのころに作られたもので、本尊に千手観音像を祭っているとところから、
「千手さん」という愛称で呼ばれるようになりました。

普段は扉が閉まっている観音堂ですが、この日は特別に中に入れました。
本尊の千手観音座像は、鎌倉時代の作で、市の文化財に指定されています。
たくさんの手があるのは、多くの人々を救うためと言われています。
昔は33年に1回しか見ることができませんでした。

本尊の周りには、鮮やかな色彩の十二神将像も。
再び本堂の外へ出て、今度は軒下の「二十四孝」の彫刻を見学します。

屋根の蟇股(かえるまた)のところに彩色彫刻があります。
これが各面6枚×4面で24枚=二十四孝になります。
昔の中国の二十四の親孝行の話についての画を彫刻にしたものです。

その中から「孟宗」の話を紹介します。
孟宗は病気の母親が「タケノコが食べたい」というので
雪の中、竹やぶへ行ってタケノコを探しますが、真冬なので
タケノコがあるはずはありません。
それでも孟宗が懸命に雪を掘っていると、
雪の中からタケノコがニョキニョキ生えてきました。
孟宗の母親を思う気持ちが天に届いてのでしょう。
「孟宗竹」という竹の名前はこの話をもとにつけられました。

それから、本堂や仁王門の周りの石碑や石仏を見学しました。

最後に記念撮影、この後図書館に戻り、資料調べをしておしまいです。
とても暑い日でしたが、熱中症にもならず最後まで参加してくださった皆さん、お疲れさまでした!